俺たちに翼はない@ねーぶる ★★★★★

俺たちに翼はない@ねーぶる ★★★★★

というわけで俺つばレビュー最終回のつもりだったんだけど初回のネタばれ控え目レビューで
自己完結度数が高くて困ったもんであります。
今度こそネタばれする予定なので未プレイヤーは右向け右→!


<総括>
キャラ別から書こうと思ったけど、焦点はそこには無い気がしてきたので先に総括。
王雀孫シナリオって先にも書きましたが、『掛け合いの楽しさ』がセールスポイントになっています。
合う合わないはさておき(というかシナリオを合う合わないというレベルで『評価する』必要を感じさせる位
存在感があるという時点で)この観測に異論のある人は少ないと思います。

しかし似たようなタイプであると評される池田は思うのですが、コレって結構危うい構造なんですよね。
構成の巧みさが絶妙である(※ex:車輪)とか、練り込まれた世界観と美しい文体がどーのーとか(※ex:fate)
のように作品としての完成度の高低が評価に直結する場合と違い、掛け合いの楽しさってある意味で物語性に
関係無く即物的に成立しちゃうんで、一歩間違うと安直な、チミ達こんなキャラが萌えるんでしょ?っていう
記号的なキャラの切り売り物語になってしまう危険があるのです。
『小説』じゃなくて『漫才テキスト』みたいな。
まあこの俺つば、サウンドノベル形式ではなくウィンドウ形式のゲームですし、小説→サウンドノベル的な派生の
方向と同一視して作家性(※小説的な意味)を求めるのではなく、即物的なエンターテイメントを盛り込む事が
ウィンドウ形式というゲームの正しい派生の方向(小説と対比して漫画→ウィンドウ形式とでも結んでみましょうか)
と考えれば、これって結構エポックなのかもしれません。空間的に『漫画的』とか『小説的』みたいに別の座標として
扱うべきじゃないかなって理屈。
今までのウィンドウ形式のゲームは極端な話地の文が少なくて済むってだけの劣化サウンドノベル的なものしか
提示できてない作品が多く、こういったものを評価する評価軸が確立していないってのが物議を醸し出す
原因なのかもしれません。似たような掛け合いを評価する作品としてグリーングリーンなんかが思い出されますが
アレってウィンドウ形式で良かったんだっけ? 他田中ロミオシナリオにもそういう側面はありますけども、
田中ロミオはそういう楽しさを一要素として取り込んでるだけで、それのみに特化はしていないから同列に
扱いすぎるのは危険な気もします。

そんな俺つばですが、開発インタビューからしても2章が一番売れるだろうみたいにセールスポイントは自覚的に
コントロールされている訳で、恐らく今後ファンディスクが出たりすると思うのですが、盲目的にマンセーするだけではなく、
起伏の平坦な構成であるとか、安直な伏線のバラし方であるとか、ご都合主義感が漂うせっくるしーんであるとか、
王雀孫の欠点なのか商業ベースとしてお上から提示された要素を取り込まざるを得なかった部分なのかは
微妙ですが、悪い部分は悪いと声を挙げていった方が健全だろうと思います。
ま、こんな場末のページで書いても意味無いとは思うのですがそれはそれで自己満足というか、実際の所
どこで声上げても届くトコにしか届かないようなうーんアンビバレンツ。


<あんま必要ない章(キャラ別)雑感>
●1章(明日香)
信じられない位美人と表記されながらグラフィク的に描き切れていないのは西又絵の問題って面もさておき
エロゲ絵の限界なんじゃないかなあと思います。リアルでは小顔美人ーって言うけれど、基本頭身下げないと
人気出ないエロゲ絵としてはその記述は避けるべきだろう、と。王雀孫はこれ以外でも比較的無自覚に地の文書いてますよね。
サウンドノベルのノベルパートを書いているんじゃなくて、小説を書いてしまっている感がちょっと気になることがあります。
王シナリオとは関係ないけど月姫でもそんな印象を受けたりしたっけなあ。

他気になる所と言えば、明日香はリバーシブルなキャラだと思うのであのえろすはねーよと……。
超どうでもいいカミングアウトですがマイネームイズたかしなのでボイス付きだとごはんが美味しく食べられました。


●1章(山科)
依存性の高い感じからヤンデレ化する方がむしろ自然だと思ったんだけど、大人しく綺麗にまとまってるのは
お上の意思を感じるというかだったらこんなピーキーなキャラメイクせんで良かったんじゃないかキャラ。

プレリュードが必要になる→王雀孫が書きやすいキャラだったので一本立ち→本編でもルート作らんとなあ
みたいな裏事情がありそうな感じはしますというか、それが透けて見えちゃうのがしょんぼりな感じ。


●2章(たまひよ)
罵声フェチの池田としては文句無しというか勝手に指が『罵声』って打ち始めたメルヘンー!
下着が上下別柄だったり色気の無いベージュだったりする所とか女の子の恋愛観とか、絶妙にリアリティある
描写も(掛け合い以外で)王雀孫が評価されるべきポイントだと思うので、幼稚でないヒロインと観察眼の
ある主人公の出てくる二章では王雀孫節が最大限キャッチーに発揮されている気がしますね。

気になる事、夢見るヒロイン相手にするちゅーはトイレでなくせめて控室であるべきだと強く思います!
あとラストは罵声らせるのではなく泣き落とさせた方が綺麗にまとまったんじゃと思いますが、敢えてそれを
しないところが群像劇的な落とし所だったのかもしれないのでニンとも。


●2章(その他)
雷様(かみなりさま)をライ様ってアテレコしてるのは笑えるので暇な人は探してみても良いかもしれません。
(※北関東系方言でライサマであり栃木ローカルキャラ性の付与説が濃厚なので訂正)
くりゅ先生はキモオタ君がお気に入りのようですが池田は自分を見ているようで鬱になるので飛ばしました。


●3章(鳴)
小町ボイス+王雀孫的に書きやすそうな思考の飛躍で畳みかけるヒロインで人気が出そうなキャラメイク。
主人公的にはまだあんまり『恋愛』が始まってないような気もしなくもないようなうーん、実は記憶が割と
あいまいで好きな章なんですが過不足があんまり無かったので満足してしまっておしまい、という。
背景に出てくるブラックカレーの店味Hey!で吹いたりとか小ネタは各所に散りばめられていると思いますがー!

私は思いましたでしょう3章のラストシーンはこのゲーム中一番秀逸であると。


●3章(コーダイン)
山科ルート作って喜んでる場合じゃねーだろネーブル!と皆が思ったサブヒロイン。
FDなり移植版にご期待ください。


●4章(小鳩)
なんかこんな感想ばっかだけど、ロリショタ連合所属の池田でもあのえろしーん(※2回目)はねーわー。
俺つばはなんかえろしーんが全体的にキャラ個性に沿ってるようで沿ってないご都合えろすが多い気がして
キャラ読み込めてないえろ二次創作見せられてる気分で厭になりますね!

後は伏線回収して無難に終わったなーって程度の感想に留まっちゃう池田であります。
識者の人に聞きたいんだけど最後の一人ってのはPCの前のプレイヤーに対するメタ的なものっていう解釈で
無難だとは思うんだけど異説いかがか。池田としてはエピローグでもう一引っ張りするとか、綺麗な余韻を
残して欲しかった感はあります。

以上で半日かかった俺つばレビュー最終回終了ー。
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by mavchizawa | 2009-02-02 12:12 | えろげー


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